梅の季節なので梅についてあれこれ調べてみました

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2月中旬くらいから梅の花を見かける機会が多々あり、もう梅の季節かと驚く次第です。

梅を見ながら、以前記事を書いて興味を持った花言葉が気になったり、歴史が気になったりしてきたので、調べてまとめます。

梅の花言葉

梅には様々な種類がありますが、それら全般の花言葉「上品」「高潔」「忍耐」「忠実」とのことです。ほかのサイトではもっと多く「高潔」「忠誠」「優雅」「高貴」「忍耐」「絢爛」「気品」「厳かな美しさ」「自立・独立」「澄んだ心」と10種類も紹介されていました。

「上品」は小ぶりな花の見た目からでしょうか。
「高潔」「独立・自立」は寒い時期に凛と咲いている姿から、「忍耐」は寒さに耐えられることからきていそうです。
「忠実」あるいは「忠誠」という花言葉菅原道真に由来。彼が九州の大宰府に左遷された際、大切に育てていた梅の木が後を追って飛んできたという伝説にちなんでいるそうです。

西洋の花言葉は、「Keep your promise(約束を守る)」「fidelity(忠実)」「beauty and longevity(美と長寿)」

梅の花には、色ごとの花言葉もあります。
その見た目から、赤やピンクの紅梅には「あでやかさ」、白梅には「気品」とつけられています。

梅の歴史

梅の木の原産は中国で、約2000年前の中国最古の薬物学書「神農本草経」にはすでに梅の効用が記されているそうです。

伝来

日本にいつ伝来したかは諸説あり、百済帰化人、王仁(わに)がもたらしたという説や、欽明天皇(531年即位)の時代に呉の高僧がもたらしたという説、飛鳥時代に烏梅(うばい)として日本へ伝来してきという説があるよう。
なお烏梅とは青梅の実を燻製・乾燥した真っ黒な状態のもの。今でも漢方として用いられているそうです。

梅という言葉の記述

日本の文献に初めて「梅」という文字が表れたのは、日本最古の漢詩集とされる「懐風藻(かいふうそう)」(751年完成)におさめられている、葛野王(かどののおおきみ)の「春日翫鶯梅」と題する五言詩とのこと。
日本最古の歌集「万葉集」でも、梅を読んだ歌が118首もあるそうです。

現在の年号「令和」の由来である、万葉集に載っている大伴旅人(おおとものたびと)の歌の序文にも、以下のように梅が登場しています。

「時に、初春の月にして、気淑(よ)く風ぎ、梅は鏡前の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす」

梅干しという言葉の記述

日本の文献に初めて「梅干し」という文字が表れたのは、平安時代に丹波康頼撰が著した日本最古の医学書『医心方』の「食養編」とのこと。

時代ごとの梅

<奈良, 平安時代

生菓子に加工して食べていた?
塩漬けする梅干しも登場。

<鎌倉,室町,戦国時代>

武家で食される。
戦の際に保存食として重宝され、梅の木が全国へと広がるきっかけに。

<江戸時代>

貴族、武士だけでなく庶民も梅干を食べるように。
砂糖漬け、甘露梅など様々な漬け方が生まれる。
梅干しの殺菌力がコレラの治療に役立てられる。

<明治時代>

文明開化の影響で西洋の知識がもてはやされ、梅干しへの関心は薄れる。

<大正時代>

1925年に初版が刊行され現在まで版を重ねる家庭医学書家庭における実際的看護の秘訣」に梅肉エキスの効能が記載される。

梅干しの効能

梅干しには以下のような効能があるそうです。

「梅はその日の難逃れ(朝、梅を食べれば、その日一日、災難から逃れることができる)」ということわざがあるのも納得です。

梅干しの塩分

上述のような様々な効能が期待される梅干しですが、気になるのが塩分。
文部科学省の日本食品標準成分表によれば、梅干し1粒(20g)に含まれる塩分量は、塩漬けの梅干しでは4.4g、調味料漬けでは1.5gとのこと。
(調味料漬けとは、塩漬けした梅干しを水につけ塩抜きした後、はちみつなどの調味料で味をつけたもの)

日本人はもともと塩分を取りすぎの傾向にあり、1日に成人が摂る塩の量は平均10g程度とのことですが、健康な日本人の成人男女が当面目標とすべき1日の食塩摂取量は各々7.5g未満と6.5g未満*1とされているそうなので、梅干しの塩分がいかに多いかわかります。
梅干しは1日1粒くらいで止めておいた方がよさそうです。

まとめ

梅をキーワードに花言葉や歴史、健康への効果と影響について調べてみました。
視覚も味覚も楽しませてくれる上、様々な身体に良い効能を持つ梅。
三密と食べすぎには注意しつつ、花見と食事を楽しみたいです。

参考

梅の花言葉は?梅はいつの誕生花?|桜桃梅の花プレゼント・ギフト特集|イイハナ

梅の花言葉は怖い?赤・白の色別で16の意味を簡単チェック!! | ページ 4 | 花言葉マップ

梅の歴史 | 梅と日本 — 株式会社トノハタ

梅の歴史|梅を知る|一般財団法人梅研究会

万葉集を読む(41)~(大伴旅人)「梅の歌に和へたる歌 巻5 847~852」(3) – 万葉集を読む

家庭における実際的看護の秘訣 | 築田 多吉 |本 | 通販 | Amazon

Vol.45 【医師監修】便秘になったら梅干しが効果的? オススメの食べ方を紹介

ことわざ・梅はその日の難逃れ

梅干しは1日何粒まで食べてもいい?心配な塩分量を知ろう! | 食・料理 | オリーブオイルをひとまわし

栄養・食生活と高血圧 | e-ヘルスネット(厚生労働省)